みなさん、こんにちは。弁護士の堀部忠男(ほりべ ただお)です。
前回も少し書きましたが、一般社団法人・一般財団法人の制度ができる前に中間法人という制度がありました。中間法人の制度は、今世紀に入ってすぐくらいに創設されたものですが、これが創設されるまでは、民法に基づき設立できる法人は公益性が必要であり、会社は営利性が必要となるので、公益性も営利性もないことを目的とする法人は、労働組合など個別の法律により法人化が認められている場合以外は、一般的に設立する方法がありませんでした。同窓会など公益性も営利性もない組織が法人格を取得できるようになったのは、中間法人の制度が創設されたときからです。長年期待されようやく創設された中間法人制度は、創設から6-7年で一般社団法人の制度に替わりましたが、公益性も営利性もないことを目的とする組織が法人格を取得できますので、一般社団法人は利用価値の高い制度だと思います。